2008.6.17_山咲 野乃香――「石裂山、あれこれ」


■2008.8.18――山咲 野乃香さんから「石裂山、あれこれ」

 石裂山のぴかぴかアルミ製、階段状はしごには驚いた。
 そのはしごがなければ、絶対無理。そのはしご様のおかげで登ることができるのです。
 大体、死亡事故が起きたのだから! 本当にありがたい代物に違いない。が、しかし苔むす巨大な岩塊とは対極にある人工物。周辺とのあまりのミスマッチにかなりの違和感。
 おかげさまで登れるのにね、心の片隅で、こんなものなしで、信仰篤き、身命をとす覚悟の人だけが登るにふさわしいのではという思いがよぎる。

 そういえば、17才の頃初めて立山黒部アルペンルートに行った時のこと。
 美しい山並みのドテッ腹に見事に貫通しているロープウェイが、非常に醜悪に見えた。
 その恩恵に浴しながらも、紫に輝くつるぎと雄山山頂を仰ぎ見ながら、壮大な自然破壊に胸が痛んだのを思い出す。ホント、人間は好き勝手するよなあー、という感じ。
 ウホッ、「人類の地球に与える負荷」まで飛躍しそう!

閑話休題。
 ぴかぴかはしごと正反対の全き自然物の発見もありました。
 シカ状の死体。有機物特有の腐臭。半悲鳴の方、モーレツに嫌がる方、野次馬的ワタクシ。普段の顔と違う反応の意外性、楽し。誰さんがどうと書きたいけれどお叱りを恐れて、割愛。
 コーチの写真には随分整った形状で写されていましたね。買いません。もちろん!

 下山後に印象的だった事がふたつ。
 Kさんのペットのインコが撫でられたが故に、無精卵を産んだという話。誤解を恐れずにいうと、なんとなくこの話は身につまされたのです。
 もうひとつはF氏の焼きそばレシピ。そのチャレンジ精神と何事も楽しむ姿勢に大いに触発されました。
 ここしばらく、わたしの求道の方向性は「おばさん力」に集約されていましたが、今年からは「おば」と「さん」の間に「あ」まで入る身の上となり、いやが上にも、時の貴さ、己の役割、対人関係を見直す時機となりました。
 また大飛躍して、インコと焼きそばで、私の後半の人生設計を考えさせられる帰途でした。
 修験の山のごりやくかも!


★トップページに戻ります